アデレード暮らし

2001年から南オーストラリア州のアデレードで暮らし始めた私の記録

バスの車内がQRコードだらけだった

新型コロナ感染者が見つかると、感染可能期間を割り出して聞き取り調査が行われ、「接触した可能性が高い人」を探し始める。その際使われるのが、保健省しかその記録にアクセス出来ない(と発表されている)QRコードチェックインシステム。お店はもちろん、職場にもある。今ではもう個人の家以外には必ずあるんじゃないだろうか?人々はどこかに入る前に必ずピッとQRコードを読み込んでチェックインしなければならない。最初は戸惑ったけれど、もうすっかり慣れた。(ピッと出来ない人は用紙に記入する。)

例えば、その感染者が感染可能期間にピザ屋xxx(ホットスポット)に行ったとする。すると、保健省は、いつ、どのくらいの時間滞在したのかを尋ね、x月x日x時x分からx分までの間にxxのピザ屋xxxにチェックインした人にメッセージ(SMS)を送って、検査及び自己隔離を呼びかける。

このQRコード、バスにはついていなかった。バスがホットスポット認定されると、保健省は市民に対して個人の乗車履歴を確認し検査及び自己隔離をするようメディアを通して呼びかけていた。

アデレードのバスが、バスカードでしか乗車出来なくなって久しい。どのバスカードにも乗車記録が保存され、過去数ヶ月分くらいなら遡ることができる。けれどもその記録に保健省がアクセス出来るのかといえば疑問だし、きっと人任せ(市民任せ)じゃ不十分だと判断されたのだろう。

いつの頃からか、バスでもQRコードを見かけるようになった。前方、後方、それぞれ座席付近に合計4枚貼ってある。けれど乗車口には貼っていないし、仮に貼ってあったとして、一人一人がバスカードをスキャンした上にチェックインまでしていたら遅延に繋がってしまう。実際にチェックインしている人を見るのは数えるくらいで、その人たちは車内で自分の席なり立ち位置なりを確保した上でピッとしている。

私はしたことがなく、自分としては、いつものバスがホットスポット認定されたら乗車履歴を確認して、自分が該当していれば検査に行く、だからチェックインはしない、という判断だった。

この国はキリスト教の国だし、移民の国だから、人々の犯す間違いや多種多様な価値観に対応するためにルールがハッキリしていて、政府が結構強い。ルールを守らなかった時に言い訳を言わせない対策もしっかりしている。

先日バスに乗ったら、これでもかというくらいバスの中にQRコードが貼ってあってビックリした。これ準備した人がいるんだよな〜、と思いながら、座席に座った後にピッとやってみた。

アデレード中のバスがこうなったのかと思ったらそうではなく、今のところQRコードだらけのバスに遭遇する確率は半々。日々その確率は下がってきている気がする。これって試験的にいくつかのバスをQRコードだらけにしたのかなあ?

コロナ追跡のためのQRコード

ちゃんとチェックインしてくださいよ。チェックイン出来なかった、なんて言い訳は言わせませんよ、という政府の強い意向が伝わって来た。

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