アデレード暮らし

2001年から南オーストラリア州のアデレードで暮らし始めた私の記録

シンガポール人かと思った、と言われた

面白い出会いがあった。

かなり高い頻度でバス停で出会うアジア系のおばちゃんがいる。私は特に気にしていなかったのだけれど、そのおばちゃんはずいぶん私のことを気に入ってくれているみたいで、目が合うと嬉しそうに手を振ってくれたり笑いかけてくれたり挨拶してくれたりする。見かけるようになって半年くらいだろうか。何とも人懐こい人だなあ、と思っていた。こちらもアジア系のおばちゃんだから、仲間意識を持ってくれているのだろうか?でも見た感じ中国系の人だからなあ、こちらが日本人だと知った途端冷たく拒否られるかもなあ。前にも同じようなことがあったからなあ。

こちらが日本人だとわかるまではニコやかに笑顔を向けてくれていたのに、日本人だと知った途端、顔つきが急変してそれ以来ニコリともしてくれなくなったアジア系の人を過去に2人ばかり知っているので、私は極力知らないアジア人には近寄らないようにしている。

話は逸れたが、そのおばちゃんと今日初めて帰りのバスで一緒になった。

ちらちらと下りる前から私の方を気にしているので、これは会話する流れかな?と思っていたら、やっぱりそうなった。

寒いですねー。こんなに寒くなるなんて知らなかったわ。バス20分も遅れたしね。寒空の下で雨に打たれながらバスを待っていたからすっかり体が冷えちゃったわ。明日も同じような天気らしいからもっとちゃんと準備した方がいいわよ。

みたいな会話をしながら歩いていると、おばちゃんが、「あなたシンガポールから来たの?」と聞いてきた。

え?シンガポール?なんでシンガポール?と思いながらも、「いいえ、私は日本から来ました。」と答えると、今度はなんと流暢な日本語で「え!?日本人ですか?」と返ってきた。

え????どうしてこのおばちゃん、こんなに日本語が上手なの?え?え?え?日本人には見えないけど日本人なの?え?え?え?

数秒の間グルグルと色んな考えが頭の中を巡った後に出たセリフが、「え?あなたも日本人なんですか?」(違うだろうな~何聞いているんだろう、私・・・)

おばちゃんの答えは、「私は中国で生まれましたが、20年日本に住んでいました。」でした。

20年日本で!あらまあ。私が日本を離れた年数と同じ年を彼女は日本で過ごしたのか。

それにしてもどうしてシンガポールなんて思ったの?と聞いたら、私の外見と話す英語がシンガポール人みたいだったから、だそう。

帰宅して次女にこうこうこういうことがあって、シンガポール人の英語だって言われた~、と伝えると、「確かにお母さんの英語は日本人の英語っていうよりもアジア人の英語だもんね。」うううううう~~~~~んん、まあいいか。それにしてもあのおばちゃんの日本語は本当に上手だったなぁ。同じ20年でも私の英語はあんなにうまくないよなあ、としみじみ思ってしまった。きっと今度からは日本語でおしゃべりすることになるだろうな。近所にお茶のみ友達が出来たみたいな嬉しい気分になった。