アデレード暮らし

2001年から南オーストラリア州のアデレードで暮らし始めた私の記録

③うちの子をバイリンガルに!の軌跡 長女3歳

アンパンマンって、素晴らしいんですよ。
わが子の3歳は、アンパンマンと共に、でした。

3歳になったわが子には、日本語の勉強と称して、ビデオが大活躍でした。
日本語の勉強というからには、ちゃんとした内容のものを見せなくてはなりません。面白ければ何でもいいのか。それは違います。ちゃんと親がこれは見せてもいい、これはダメ、と判断します。

私が3歳児に見せていたビデオの中にアンパンマンがありました。

アンパンマンのテレビは素晴らしい、の一言です。
(初期の?アンパンマンはダメです。なぜかというと、ドキンちゃんが「バーカ」と言うからです。「ばーか」なんていうセリフは聞く必要がありません。はっきりわかりませんが、少なくとも2000年以降のアンパンマンかしら?ドキンちゃんが「おばかぁ~」と言うようになります。まあ、これは許します。馬鹿という言葉も知る必要はありますから。そして、映画版ではなくてテレビ版です。)

いったい何がいいのか。

それは、バラエティーに富んだ日本語です。

日本語には色々な話し方があります。丁寧な話し方、乱暴な話し方、雑な話し方、かわいらしい話し方、威張った話し方、自信のない話し方、方言、お年寄りの話し方、あかちゃんの話し方、武士の話し方、殿様の話し方、家来の話し方、上司の話し方、部下の話し方、軽蔑した話し方、変わった口癖、商売人の話し方、・・・きりがありません。

それなのに、親と子の会話ときたら、同じタイプの言葉の繰り返しです。
その弱点を補ってくれたのが、アンパンマンのテレビでした。

アンパンマンの中には、実にさまざまな一人称、語尾、イントネーション、名詞、文化などが含まれています。

一人称だけみても、
僕、私、俺、俺様、あたし、わし、せっしゃ、まろ、わたくし、よ、わがはい、あたち、ミー、・・・ときりがありません。

語尾でも、です、ます、だわ、だぜ、じゃわい、ござる、ごわす、でちゅ、である、でございます・・・まだまだあります。

食べ物の名まえが沢山出てきます。
ピザ、かしわもち、エクレア、天丼、鉄火巻き、パエリア、ハンバーガー、釜飯、やきいも、わんこそば・・・

しょくぱんまんは、男なのに、「私」と言います。
みんな、ジャムおじさん(目上の人という設定)には丁寧な言葉を使います。

そのほか、古時計、オルゴール、けんだま、おりがみ、ふうせん、おひめさま、城、砂漠など、色々な道具や場面が登場します。

季節の行事に沿った話も登場するし、違った年代の話だったりもします。

そんなこんなで、日常会話のボキャブラリーを増やしたり、日本文化の説明をする時は、アンパンマンに大変助けられました。

わが子のボキャブラリーは、アンパンマンなくして語ることが出来ません。
それくらい、3歳児に知識を与えてくれたアンパンマンでした。