アデレード暮らし

2001年から南オーストラリア州のアデレードで暮らし始めた私の記録

ボランティア

小学校では保護者のボランティアがかかせない。
ボランティアっていうのは、自主的に無報酬でお手伝いを申し出る、ということ。
決して強制ではない。
頼まれてするものでもない。
あくまでも、自主的に申し出るのがボランティア。
 
xxできるボランティア募集!というお知らせは学校のニュースレターに載って来るけれど、
個人的にxxのボランティアやらない?と頼まれることはない。
 
子供達が通っている小学校で毎年探しているのは、売店でのボランティアと制服売り場のボランティア。
それから図書室でのボランティア。
 
そして私は図書室でボランティアをしている。今年で3年目。
週1回、2時間半だけのボランティア。
それでも役に立っているらしい。
 
返却手続きをして、本棚に戻す。
それだけのお手伝い。
 
本棚を整頓した、と思ったら子供達がやってきて、あっという間に乱れる。
そしてまた整頓する。しかしすぐに次のクラスがやってくる。
ああ、無情。
 
このボランティア、英語を使わなくていいところが良い。
話下手な私にはもってこいのボランティアなのである。
 
話し相手といえば、図書室の司書さんだけ。
しかも、世間話をする必要はない。
必要なことを必要な時に尋ねればそれでOK。
 
黙々と仕事を終わらせていけばOK。
 
先生が生徒たちと接している姿を覗き見できるのも面白い。
2時間半の間に3クラスやってくるし、クラスそれぞれ特色があって面白い。
 
それでは、まったく英語を話せなくてもいいのか。
いや、それでは困ることもある。
 
まず、子供達が話しかけてくる。
大人であれば、「この人に聞いてもわからないだろうな。」と聞かないでおいてくれるだろうが、
子供達はそんなことお構いなしで何でも言ってくる。
 
この本、また借りたいので延長手続きお願いしまーす。
この本を予約したいのでお願いしまーす。
この本破れたので修理お願いしまーす。
xxの本が借りたいんだけどどこにありますか?
 
あたしゃ、司書じゃなくてただのボランティアのオバサンだっちゅうの。
 
顔見知りになると、昨日xxをした、とか、xxを食べたとか、話しかけてくる子もいる。
xxちゃんのおかあさんでしょ?と娘たちの話を始める子もいる。
 
先生にしても、
日本について調べるので、子供達が困っていたら手伝ってくれない?
とか、
子供達に巻き寿司のデモンストレーションしてくれない?
とかいう先生も出てくる。
 
この間はチャイニーズニューイヤーだったので、お箸の使い方を説明してくれない?といわれ、
2時間半の間にやってくる3クラスの生徒たちを前にお箸の持ち方を説明した。
 
そういう事も時々あるけど、まあそれはそれで子供達や先生方と親しくなれるので楽しい。
 
今年は長女のクラスも次女のクラスも私のボランティアの時間に図書室にやってくる。
彼女たちの学校生活の一部分を覗く事ができるので、楽しみだ。