アデレード暮らし

2001年から南オーストラリア州のアデレードで暮らし始めた私の記録

バヌアツ旅行 13 - 無人島 そして 旅の終わり

泣いても笑っても、今日でバヌアツの旅は終わりである。
明日は朝5時にホテルを出発して空港へ行き、7時の飛行機に乗ってコアラの国へ飛ぶのだ。
だから今日一日、しっかりのんびり過ごさなければ。
 
そしてナツは思った。
まだマッサージを受けていない。
そう。こういうのんびりとしたところに来てマッサージを受ける。うーん。至福の時である。
マッサージを受けないで帰宅したら、何か旅で忘れ物をしてきた気になってしばらく後悔することになるのである。
さあ、早く予約するのよ。
キッズアワーの時間に、さあ、予約を入れるのよ。
 
・・・
あら、その時間は空いてないの?残念ねえ。仕方が無いわ。2時半でも大丈夫。2時半でお願いすることにするわ。
 
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本日午前中のキッズアワーのテーマは、「無人島でビーチサッカーをしよう!」
お嬢様2人にとっては あまり魅力を感じられない内容であった。
 
「サッカー?やだあ。プールで遊んでいたい。」
「何を言っているの。せっかくお兄ちゃんが遊んでくれるんだから、行ってらっしゃい!」
といいつつも、ナツは不安だった。
サッカーが出来るほど子供がいるのか?
 
毎回食事で一緒になる宿泊客。
12組しか泊まれないリゾート。
 
そこにいるのは、
1.シュノーケルで散々な目にあった3人姉妹のオバチャマ方。
2.新婚旅行っぽいカップル その1
3.新婚旅行っぽいカップル その2
4.新婚旅行っぽいカップル その3
5.新婚旅行っぽいカップル その4
6.新婚旅行っぽくない カップ
7.われわれ
8.われわれと同じような両親と子供2人の家族
9.あやしげな3人。
 
こんな感じであった。
そう。子供はどう見ても4人。しかも全員女の子。
・・・
ビーチサッカーするようには見えない。
 
 
案の定、時間通りに集合すると、来たのは我が娘たち2人だけであった。
ボートの運転手さんと、遊び担当のお兄ちゃんがせっせとサッカーゴールやボールをボートに積んでいる。
 
サッカー、やるのかい???
 
想像してみた。
お兄ちゃん2人と娘2人がビーチでサッカーをしている姿を。
 
想像してごらん。
お兄ちゃん2人と娘2人がビーチでサッカーをしている姿を。
 
楽しくなさそう・・・
 
それでも嫌々ながら娘たちはボートに乗った。
モーターボートのエンジンをかける。
 
かからない。
 
モーターボートのエンジンをかける。
 
かからない。
 
モーターボートのエンジンをかける。
 
やっぱりかからな~い。
 
そして遊び担当のお兄ちゃんは思ったようだ。
サッカーは やめよう。
絶対この女の子たちはサッカーを楽しみにしていない。
 
だったら、小さいボートに乗り換えて、無人島に遊びに行こう!
さあ、お母さんも乗って乗って。
 
え?お母さんも?どうして?え?私も乗るの???
 
あれ?あれ?あれ?
 
という間に ボートをチェンジすると、運転手のお兄ちゃん、遊び担当のおにいちゃん、娘2人、そしてお母さんの5人は無人島へと向かっていた。
 
どうして私まで乗る羽目になるんだよぉ~~~~~
とナツは心の中で叫びながら、どんどん遠ざかっていくリゾートを恨めしそうに眺めた。
 
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無人島が見えてくると、それまでシーンと沈んでいた船内の空気が変わった。
うわぁ、綺麗!!曇り空なのにこの美しさ。ああ、もっと晴れていたらどんなに綺麗だったことだろう。
 
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娘たちは大喜びで早速海で遊ぶ。遊び担当のお兄ちゃんも一緒になって遊ぶ。
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ナツは砂浜に座りながらぼんやりと子供達を眺めていた。
遠くでは、なにやら漁をしているようだ。何が釣れるんだろう?今晩のおかずだろうか。
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すると視界にちらちらと動くものがあることに気がついた。
白い砂浜の上を無数に動く物体。
貝殻が動いてる?
貝殻が勝手に動く様を見ているのは大変面白い。
色も柄も様々な貝が、サササーっと動いている。
不思議に思って近づくと、それまで動いていたそれはピタ!と止まる。
なんだ?
 
よく見ると、ヤドカリだった。
 
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おもしろーい。
ヤドカリがあっちにもこっちにも!
ナツは夢中でヤドカリを集め始めた。
ヤドカリファームの出来上がりだ。
こうやって集めてみると、ヤドカリに人気の貝があることに気がつく。
なるほどね、こういうタイプの貝が人気なのか。
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それにしても、キミ、ちょっとその貝はダメなんじゃない?重たすぎる気がするし、形的にも居心地悪そう。
でもキミの足跡は面白いね。
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水の中で遊ぶのに飽きた3人が砂浜に上がってきた。
お兄ちゃんが砂絵を描いて見せてくれた。
ビルビルビレッジで見せてくれたのと描きかたがよく似ている。
そうか。このお兄ちゃんも小さい頃、自分の村で描きかたを教わったんだ。
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娘たちが喜んでまねをし始めた。しかし上手く描けない。
お兄ちゃんの指導の下、次女は描き方をマスターした。
長女はヤドカリファームに夢中であった。
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あっという間に2時間が過ぎ、帰る時間となった。
もっと遊んでいたかったけれど、おなかもすいてきた。
バイバイ、ヤドカリ。
バイバイ、白浜。
バイバイ、無人島。
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親切なお兄ちゃんたちは、桟橋ではなく、私たちの泊まっているコテージ前の砂浜にボートを着けてくれた。
楽しかったよ。ありがとう。またね!
 
こうして、バヌアツの旅は終わった。
うっそうとした森。
美しい砂浜。
透き通った水。
温かい人々。
来て良かった。
 
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番外編:あやしげな3人組
その3人は、どういう関係なのかとても気になるグループだった。
1人は若くて綺麗でモデルさんのような女性。
1人は若いようなそうでないような細身のちょっと格好をつけた男性。
そしてもう1人は、お腹がポッコリ出た中年男性。
この3人、リゾートの中でも一番高級なプライベートビーチ付きのコテージに滞在している。
 
この3人、いつもレストランで陽気に飲んでいる。
 
この3人、ファッションセンスが何だか他の人と違っている。
 
この3人、なんなんだろう・・・??
 
モデルのようなお姉さんと中年ぽい男性が仲良くツーショット写真を撮っている。撮っているのは細身の男性だ。
うーん。
この人とあの人がカップルなのか?
じゃあこの男性はなんなんだ?
どうして同じコテージに泊まってるんだ???
 
うーん。
 
謎だった。